2021年1月2日(土)TBSで大人気だったドラマ「逃げるは恥だが役に立つ新春SP」が放送された。
「恋ダンス」で人気を押し上げたドラマだが、連続ドラマで放送されていた中にも、コーチング的要素は多かった。
今回の新春スペシャルドラマの中には、多くの人が抱えているパートナーや周りの人との関係で感じるモヤモヤ、会社組織にいるからこそ、言いたいけど言えないモヤモヤが多くテーマになっている。
そのモヤモヤをコーチングに当てはめてみてみます。
みくりさん(新垣結衣さん)と平匡さん(星野源さん)から学ぶモヤモヤの解決策
この2人は相手を思うあまり、いろいろなことを共有することが多い中で、時折感じるお互いの態度や言葉に感じるモヤモヤポイント。
みくりさんと平匡さんは、分析が得意な2人。
コーチング的コミュニケーションスタイルでいうと、みくりさんも平匡さんも、シンクタンクスタイルが4つのスタイルの中で、幅を占めている。
そのため、自分を分析する、自分の感じているモヤモヤポイントを分析することが多い。
プロデューサースタイルだった場合は、モヤモヤと感じた瞬間に感情的に相手に向けてしまうことも多いだろう。
だが、シンクタンクスタイルの場合は、相手にすぐさま感情をぶつけることは苦手、その代わりに、分析を得意とするからこそ、自分が何にモヤモヤを感じているのか?ということを、いろいろな側面や出来事から、あらゆる可能性を考え、繋げて考えていくことで、モヤモヤポイントを答えを見つけていきます。
そして、お互いが自分を分析し、統計的なデータや情報を精査し、自分がこれと答えが出たときに、相手にようやく冷静に伝えていきます。
それが、ドラマの中でよく見る、二人で話し合うシーンです。
モヤモヤする、イライラするとストレスを抱えている人の多くは、感情だけを見てしまうことで、相手に伝えることをあまり考えません。
どちらかというと、相手に伝える必要がない、相手に言ったところで何も変わらない、わかってもらえない、言っても無駄と、相手に伝える前に諦めてしまう。
もっといえば、伝える前に自分で勝手に答えを決めてしまっているといってもいいでしょう。
さらに、実は相手に伝える方法を知らない、わからないという場合もあるのでしょう。
そんな時は、相手に伝える言葉の前に「私は」と一言付け加えて、伝えたいことを続けると、自分の考え、思っていることを伝えられるようになります。
これは、コーチングでいう「I(アイ)メッセージ」というスキルです。
みくりさんが実感した、誰かに話をすることと話を聴いてもらうことの大切さ
ゆりちゃん(石田ゆり子さん)が子宮体がんと診断され、詳しい検査結果を家族の人と一緒に来て欲しいと医者から言われ、妹に連絡をしたところ、ぎっくり腰で歩けない、みくりさんはつわりがひどく一緒に行けない状況の中で、ふと浮かんだ久しぶりに連絡をとり、会った友人。
もともと、この検査を受けにいくことを進めた友人だからこそ頼めることもあります。
平匡さんが仕事に追われている中、みくりさんはつわりがひどく、家事も仕事もできずに、落ち込んでしまう。
そんなみくりさんと平匡さんは、家事のことなどでちょっとしたけんかをしてしまう。
「食べる元気があるなら、片づけてくれたっていいじゃないですか」という一言から、誰かに話すこと、誰かに話を聴いてもらうことの大切さを実感した。
平匡さんは、仕事に追われ、みくりさんができない分家事もやり、買い物もしていた。
それでも、愚痴も言わず、誰にもその心境を話すことができない状況だったことに気づいたみくりさん
みくりさんは、会社でも、友人でもいつも誰かに話を聴いてもらっていることに気づく。
その瞬間、平匡さんの辛さ、大変さに気づくことで、大変なときは誰かに頼っていくという選択肢を選んだ。
仕事に励みながらも早く帰って、年末年始にできなかった掃除を、ゴミ出しをしなければと気持ちばかりが焦り帰宅した平匡さんの前には、突如知らない女性が、お邪魔しましたと帰っていく姿に驚きが隠せない。
そして、部屋に入ってみると掃除もすべて完了している。
みくりさんが、つわりも少しおさまったから、家事代行を頼んで掃除などを完了させたシーン。
そのときに、これからは周りの手を借りてやっていきませんか。と声をかけ、2人はハグをしあう。
平匡さんの仕事の大変さ、すべてをこなしていた、抱えていた辛さをお互いで認め合い、受け入れるシーン。
辛いときには、辛いといって欲しい。
わたしたちは、辛いこと、悲しいこと、大変なことを誰かに話すことに抵抗を感じる。
プライド?見栄?会社での立場?年齢?そういったいろいろなことが邪魔をして、抱え込んでしまう人は多いのではないでしょうか。
だからこそ、自分のことを話すこと、自分の話を聴いてもらうこと。
そして、相手の話を聴くことが大切なのです。
だからといって、急に周りに人に自分のことを話すことは慣れないため、すぐにはできないものです。
そこで、自分のことを話す、自分の話を聴いてもらうことができるコーチングを受けることで、自分を見つめながら慣れていけばいいのです。
コロナ禍で見える大切な人との距離と想い
2020年、コロナ感染というパンデミックの中、多くの人がもどかしさや、歯がゆさ、当たり前のことが当たり前ではなくなることを実感したのではないでしょうか。
今回のドラマでも、緊急事態宣言中の育児というテーマで取り上げられていた。
子どもが生まれ、二人で育児をやっていこうと決めた、みくりさんと平匡さん。
育児休暇のさなか、育児番組ばかりを観ていた二人は、世の中でウィルス感染が広まっていることに気づかずにいた、そんな時に、平匡さんの会社からの電話で、ウィルス感染で大騒ぎになっていることを知り、ネットの情報、テレビから流れるニュースに錯綜され、みくりさんと子どもは、実家に疎開することになった。
平匡さんは、会社の対応に追われ育児休暇もなくなってしまった状態となり、離れ離れで暮らす中で、お互いを大切に思う気持ち、会いたいのに会えない辛さ、相手に触れることができない。
個々に心の中に孤独を持ちながら、過ごす日々。
このような心情や状況は、多くの人が味わったと思います。
その中で、みくりさんと平匡さんは、相手を思いやる心がとても現れている。
実家に疎開するときのお互いを思い出し、なぜあの時子どもの顔をもっと見ておけばよかった、あの時ハグしておけばよかった、あんなに近くにいたのに・・・。
緊急事態宣言が解除になり、再び一緒に暮らせるようになった再開のシーンで、平匡さんから「やり直したいな、みくりさんからこの子ができたかもって言われたときから、いまなら力いっぱい喜んで、この子を世話して・・・こんなに近くにいて、こんなに近くにいられるんだから」という言葉がある。
これは、自分の両親や家族、パートナー、友人といった自分を取り巻く人との関係を感じさせるシーンですね。
いままでは、いることが当たり前、いつでも会えることが当たり前、いつでもやり直せる。
そう思っていたことすべてが、180度変わった生活になったことで、自分にとっての大切なこと、大切な人がはっきりとした人も多かったと思います。
そして、いままでは毎日会社に行くことが当たり前、会社に行くことがしんどい、面倒だと感じていた人さえも、行かないことに対する不安を感じたことでしょう。
自分にとって何が大切かということ、自分自身がこれからどうやって生きていくのか?何をしていくのか?ということ、いままでは、ぼんやりと考えていた人も、もっとはっきりしていきたいと感じ、自分を見つめなおす時間、自分を知っていく時間の必要性を感じた一年でもありました。
まとめ
会社に勤めていると、誰かの常識、一般的な常識というものに囚われてしまうことが多いですね。
今回の「逃げ恥」では男性の育休期間、女性の育休といったこともテーマに上がっていました。
そこで、協力者が登場する、誰かに頼ることの大切さもテーマになっていました。
そういった目に見えない常識に縛られている感覚の延長に、自分のことを見つめなおしいていくことや、自分のことを話すこと、自分の話を聴いてもらうことを忘れてしまう、どこかに置き忘れてしまっているかもしれません。
だからといって、誰にでも自分の話を聴いてもらえるわけではありません。
そこで、自分の内面を見ていく、自分を見つめなおしこれからの自分の人生を創り上げていくために、コーチングという一つの方法を取り入れ、自分を知る時間を持つことは、これからの時代大切になっていくことでしょう。

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